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虎紋銅戈(虎の紋様の文という武器)2007.08.09更新
【和:こもんどうか】 |
【中:Hu wen tong ge】 |
春秋戦国|青銅器>虎紋銅戈(虎の紋様の文という武器)
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戦国時代 前5~3世紀
1972年郫県独柏樹戦国土坑墓出土
青銅製
長さ25.3cm(援17.8cm、内7.5cm)、幅13.6cm
四川省博物館蔵
戈とは刃先を柄に直角になるように取り付け、人を引っかけ、叩き落とす武器である。戈本体は援・内・胡と呼ばれる部位から成る戈の両面には虎が鋳造され、虎の頭と前足は浮き彫り、虎の身体は線刻で表現されている(虎は大きく口を開いて牙をむき出し、身体を伏せて今にも飛びかかるかのようだ。虎の回は空洞で裏面に貫通する孔がある。虎の頭上下と身体には、柄を装着するための穿(孔)が4つある。両面の虎の耳と肘の下には隙間があるので、柄はそこに嵌められ、紐を穿に通してくくりつけられたのだろう。虎の口先から伸びた中脊の下には、戈の両面に4つの「,」字形の巴蜀符号がある。中脊の上には文の左面のみに未解読の文字があり、秦の文字の統一によって消え去った巴蜀の文字だとの指摘もある。虎の下にも両面に巴蜀符号があり、右面の符号は髪を結った人物がひざまずき、刀を持っているようだ。このような符号はほかにも見られる。これは、史書に「椎髻」(椎の形をしたまげ)を結うと記される西南夷の部族民であろう。左面の符号は、巴蜀青銅器によく見られる巴蜀符号の一つである。
この文によく似たものが重慶市万州区新田郷Fから出土している。出所:「よみがえる四川文明」
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