考古用語辞典 A-Words

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髪に花を挿す仕女 2007年08月22日(水)更新

髪に花を挿す仕女

【和:かみにはなをさすしじょ
【中:
明・清|彫刻・書画>髪に花を挿す仕女

金廷標
清(乾隆期)
絹本,彩色(軸)
縦222.7cm、 横130.7cm
北京故宮博物館蔵
金廷標,字は上揆,生年不詳,乾隆32年〔1767〕没,鳥程(現・浙江省湖州)の人。父の金鴻は画家で,彼は父を最初の師として画を学び,山水,人物,花卉,楼閣などを得意としていました。宮廷の文献記録によると,乾隆22年〔1757〕弘暦(乾隆帝)が,二度目の南巡で浙江に到った時,金廷標は〈白描羅漢図〉を献上し, それが皇帝の目にとまって,同年宮廷へ入り宮廷国家となったとされています。その作風は細やかで繊細,色彩はきらびやかでありました。
画面のこの女性は, テーブルわきの鏡に向かって立ち,髪に花を挿しています。室内は装飾品で飾られており,古風で雅な雰囲気をかもし出しており窓の外では青々とした竹が,一片の静寂を演出しています。広間中央には山水画が掛かり,長いテーブル上には古玩L,玉器などが配置され,花瓶にさされた椿は花開いています。左の本棚に目を移すと古書数函,書画数巻が並べられ,その間に花瓶が配置されています。侍女はその本棚の前に立って書物を取り出しています。この絵の筆法は謹厳でかつ繊細,康熙年間のどを画家焦秉貞や冷枚の影響を受けていると考えられます。しかし,この絵に関しては,通常の彼の画風とは少し異なった趣きがかもし出されています。絵の左下の盆栽部分に「臣金廷標恭画」と書かれています。出所:『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

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