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張騫西域出使図(壁画模本) 2007年09月08日(土)更新
【和:ちょうけんさいいきしゅつしず】 |
【中:Zhang qian xi yu chu shi tu】 |
隋・唐・五代>彫刻・書画>張騫西域出使図(壁画模本)
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初唐
縦135cm、横165cm
甘粛省敦煌県莫高窟第323窟
敦煌研究院蔵
樊興剛、関友恵模写
張騫は中国の歴史上傑出した旅行家でありまた外交活動家でもあり、中国と西域との交通に「パイプ役」を果たした功績がある。『張騫西域出使図』は仏教徒が歴史に基づいて創作した一種の仏教史跡絵物語で、絵全体を次の四つのストーリーに分けること力できる。①漢の武帝、甘泉宮で匈奴の祭る仏像を礼拝す。②張騫を西域に遣わす。③張騫馬を駆り一路疾走す。④張騫大夏国に到着。これは連環国(連続絵物語)の形式をとつて、『魏書釈老志』の記載をよりどころに絵に仕上|だたものである。四つとも山を背景とし、画面が凹」字の形に並び、簡潔に、あかぬけした手法で事件の発生、経過、結末を説明しており、敦煌仏教芸術の中の逸品の一つである。
漢の武帝は高々と頭をあげた駿馬に乗り、手を挙げ、指を立てて話をする様子、馬の脇にいる臣下たちは、ある者は挙手をして何かを托す格好、 ある者は身を深くかがめ礼をして見送っている。張騫は漢の武帝に向かい、笏をもって顔を隠して跪き、その表情はうやうやしい。人物はそれぞれ表情をたたえ、送別の場面が壁に躍如と描き出され、あたかもその声が聞こえ、 その場に立っている方のような思いがする。この壁画はわれわれが中国と西域との交通史を研究する上で得がたい資料である。出所:『敦煌・西夏王国展』図録
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