西夏
縦176cm、 横161.5cm
甘粛省安西県楡林窟第39窟
敦煌研究院蔵
史葺湘模写
第1体の像は頭に三叉冠をかぶり、冠の後ろに結綬を垂らし、身には丸襟の狭い袖、体にぴったりあった、丸い刺繍模様の長衣をまとい、腰には玉帯を結び、その上に解結錐や短刀や包み（嚢）等の七事を下げ、両手で長い柄の香炉を持っている。第2体の像は、頭に高冠をかぶり、冠の後ろにも結綬を垂らしている。服飾は袍の団龍文が異なる外は、すべて第1体と同じであり、両手で高足鉢式の香炉を捧げ持っている。第1体の像の後方には、形がたいへん小さな侍従の像が1体描かれ、衣冠服飾は、玉帯をつけておらず袍に花模様がない外は、その外の部分も主人と同じで、両手で先の丸い1本の長い杖を握っている。 上述の供養画像の顔は丸く、頬は比較的豊かで、体格がよくたくましい。惜しいことに、題記はすでに識別できず、わずかに第1体の像の短冊形の榜題札に、 もと回鶻文字で書かれた供養者の題名が見えるのみである。この2体の男子像はあきらめに、この窟供養者群像中地位が最も高い者で、衣冠服飾のきまりから見て、回鶻の首領の像と思われ、関係の歴史の記載と結びつけて考えると、それは，沙州回鶻の瓜州の首領と推定できる。出所：『敦煌・西夏王国展』図録

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