考古用語辞典 A-Words

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普賢変(部分)(壁画模本) 2007年09月18日(火)更新

普賢変(部分)(壁画模本)

【和:ふげんへん
【中:Pu xian bian
宋・遼・金・元>彫刻・書画>普賢変(部分)(壁画模本)

西夏
縦232cm 、横197cm
甘粛省安西県楡林窟第29窟
敦煌研究院蔵
張偉文模写
この絵は煙でくすぶって変色しているとはいえ、なお人物のもとの姿をみいだすことができる。菩薩の顔の相の特徴は大体供養者の画像と同じで、これはまちがいなく、西夏のタングート民族の人物形象の特徴を典型化したものである。普賢が乗っている大きな象の傍らには1人の老人がおり、頭に布の帽子をかぶり、身には円領の大袖の袍をまとい、わらぐつをはき、手には長い錫杖を持ち、長い眉とひげを生やし、笑みをたたえている。この老人は羅漢を表わしたものかもしれない。下の方には道案内の童子がいて、頭の後ろには一輪の丸い光が射し、つるつると滑らかな額には一つまみの髪がある。円領の羽袖の単衣の下から丸出しの尻がのぞいており、短い靴下とわらぐつをはき、両手を合わせて振り返り、足を踏み出して前に進もうとしている。外貌と服装共に童子の天真らんまんさが現われ、世俗化の傾向が特に濃厚で、人物の造形、線描の技巧にすぐれている。背景の山並みの樹木は、図案化の手法を採用している。このような装飾的効果はわずかにこの期の壁画の中にのみ現われている。出所:『敦煌・西夏王国展』図録

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