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玉琮1(良渚文化) 2007年09月30日(日)更新
新石器時代・良渚文化・前3500~2500年頃
1986年浙江省余杭県反山12号墓出土
玉
高10cm、外径8.4cm、孔径6.7cm
浙江省文物考古研究所蔵
琮は、縦方向に丸い孔を穿った筒形の玉器で、良渚文化で特に流行した。宗教儀礼に用いたと想像されるが確かなことはわからない。孔に何かを差し込んで立てるのに用いたとする説もある。
金属製の刃物がまだ存在しなかったこの時代に、硬い玉をここまで加工するには相当の労力を要したであろう。玉の塊を打ち害1った後は、砥石や、磨き砂を付けた木や竹、革などを用いて、文字通り気長に磨っていくほかなかったと思われる。細かい紋様を刻みつけるには、石英やサメの歯、ダイヤモンドなどを用いたとする説がある。
玉琮1は、方柱に丸い孔が穿たれた典型的な琮である。側面は、上中下の3段に分かれ、4つの縦の稜を中軸線とする顔が、段ごとに細かい彫刻によって表わされている。上段と下段の顔は同じで、中段の顔は異なる。目はすべて同心円によって表わされているが、上段と下段の目には外側の円の両側に短い線が付け加えられている。これに対し中段の目は、周囲を紋様帯で縁取りされている。このような2種類の目の形状は、玉飾に刻まれた図像に見られる2種類の目と対応している。作品玉飾のような図像が簡略化されて、このような紋様になったものと考えられる。当時の人々が信じた神の顔を表わしたものであろう。出所:「中国国宝展」
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