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兵馬俑1 2007年10月13日(土)更新
土製、彩色
高122cm
1997年陝西省西安市臨潼区秦始皇陵兵馬俑坑2号坑出土
秦時代・前3世紀
秦始皇兵馬俑博物館
鎧は着ているが、冠は被っていない。鎧は、小札が大きく、武将俑に較べるとだいぶ簡単な作りであったようだ。顔付きは若く、精惇である。武将俑2よりも低い階級に属する兵士であろう。本作品のように、右膝を地に付け、左手は脇腹の前に添える姿勢の俑は、2号坑だけから出土している。俑の近くで青銅製の鏃(矢尻)や木製の弓の痕跡がみられることから、弓を射る武士と推定されている。
本作品には、髪を複雑に編み上げて髷を結ったさまがみごとに表わされている。手間を惜しまぬ細かい表現に驚かされる。武将・兵士俑はすべて当時の習慣にしたがって髷を結っているが、髪の結い方は変化に富む。服装が厳格に決まっていた秦軍の武士は、比較的自由であった髪形に凝っていたのではないかと思わせるほどである。
なお、当時はまだ鉄製の鎧はあまり普及していなかったと考えられている。武将俑に表わされた小さい小札は鉄製であったが、本作品のような大きな小札は革製の鎧を模した可能性が高いと考えられている。 出所:「中国国宝展」
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