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琥珀狻猊(2個) 2007年11月12日(月)更新
唐・9世紀
1987年法門寺塔基地宮後室出
(1)高2.2 長4.3(2)高3.2 長3.8cm
(1)5.7g(2)10.0g
法門寺博物館蔵
琥珀は、太古の樹脂などが長年月にわたって地中に埋まり、それが化石化したもので、半透明の茶褐色をし、特有の豊かな光沢を放つ。その味わい深い美しさと稀少性から、装身具をはじめ、各種の工芸品の素材として、また、時には薬材として、古くから珍重されてきた。法門寺地宮では、ここに示す2点と、念珠を形成する小珠類の琥珀が発見されている。本品は、いずれも?猊すなわち中国風の獅子がかたどられる。(1)は、四肢をつっぱり、体を前方(図向って左方)へ傾ける姿で、向って右端には長大な尻尾が表わされる。(2)は、腰を据え、右前足を立て、左前足を挙げ、口を大きく開いて何かをくわえる様子である。獣を捕獲している場面であろうか。(2)は、背に鬣が表わされていることから雄、それに対して(1)は雌と見られ、両者で雌雄一対の獅子となる。
小品ながら、目鼻や体毛といった細部の表現にも配慮しつつ、素材の質感を活かして、動きのある姿態を表出している。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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