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饕餮紋鬲 2007年11月27日(火)更新
【和:とうてつもんれき】 |
【中:Tao tie wen ge】 |
殷・周時代|青銅器>饕餮紋鬲
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青銅製
高19.2、口径14.6
商(殷)・前15~12世紀頃
上海博物館蔵
鬲とは三本の袋足を持つ器である。主に肉を煮たきするのに使われた。土器の鬲は新石器時代から戦国時代まで用いられた最も一般的な調理具であるが、青銅礼器としても商代から出現する。この鬲は頸部に円圏紋帯に挟まれた夔紋帯を施し、その下、三足には饕餮紋を一杯に表わして、下を円圏紋帯で区切っている。外形は、例えば河南省鄭州市白家荘の墓から出土した鬲などと比較できよう。この墓は商代の早期あるいは中期とされる二里崗期に属している。ここに表わされた饕餮紋はその時期に特有の幅広の線で表わされているが、このような饕餮紋が鬲の足に施されている例はあまりなく、珍しい。把手の一つは、三足の一つの上に配置されているが、これもこの時期の鼎や鬲に多い配置法である。
饕餮とは『春秋左氏伝』に登場するに神の名である。宋代の学者は『呂氏春秋』という書物の記述をもとに、青銅器に表わされたこの種の獣面は饕餮を表わすと考えた。その結果、饕餮紋という名称が現在に至るまで踏襲されている。出所:「上海博物館展」
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