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鳥獣龍紋壺 2007年11月30日(金)更新
【和:ちょうじゅうりゅうもんこ】 |
【中:Liao shou long wen hu】 |
春秋戦国|青銅器>鳥獣龍紋壺
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青銅製
高44.2、腹径25
春秋・前8~5世紀
上海博物館蔵
1923年に山西省渾源県李峪村で多数の青銅器が発見された。その多くは外国に流出し、 一部が中国内に残った。上海博物館は李峪村出土の青銅器をいくつか所蔵しているが、その一つがこれである。口縁がやや広がり、頸部がすぼまり、胴が張る器に、圏足が付いている。頸部には、先端が折れた突起が二つ上下に並んでいる箇所が二箇所ある。同時代の青銅製の壺の例から推して、ここには龍を表わした装飾が付けられていたものと思われる。
壺の側面のほぼ全面に美しい紋様が鋳出されている。上から、龍と人首などからなる幅の広い紋様帯と、虎・豹などの浮き彫りを配した幅の狭い帯が、交互に三回繰り返される。その下の胴のもっとも張り出した部分には、四面に獣面紋が配されている。胴の下部には、首の曲げ方を異にする二種類の鳥が交互に並んでめぐっている。圏足には縄のような紋様帯と、子安貝を並べたような紋様帯がめぐっている。鳥や動物の写実的な表現には、これ以前の中国の青銅器には見られなかった、新鮮な感覚が満ちあふれている。
上海博物館には同じ場所で発見された、紋様・大きさがほぼ同じ青銅製の壺がもう一点ある。春秋・戦国時代の青銅器には、同形のものを二つ作ってセットとして用いる風があったようであり、こうしたセットを双器と呼んでいる。この壺も双器として作られたのであろう。出所:「上海博物館展」
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