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行書種竹詩巻 2007年12月08日(土)更新

行書種竹詩巻

【和:ぎょうしょしゅちくしかん
【中:Xing shu zhong zhu shi juan
明・清|彫刻・書画>行書種竹詩巻

呉寛筆
紙本墨書
縦28.2 横582.6
明・弘治七年(1494)・十一年(1498)
上海博物館
 竹に関する自作の詩六首を、筠隠翁という人物の求めに応じて書いたものである。第一段「種竹」と題した七言古詩と、末段の「賦叢桂堂前矮竹」五言律詩の款記から、それぞれ弘治七年(1494)および弘治十一年(1498)、呉寛六十歳から六十四歳に至る書であることがわかる。巻頭に「延州来季子後」朱文方印、第一首の後に「呉寛」朱文方印、「原博」朱文方印、第二首の後に「修竹書房」朱文方印、巻末に「玉延亭主」白文長方印を鈐す。これらの印記から、この巻は前後三たびにわたって書写されたと考えられる。
呉寛、原博と字し、匏庵・双井村人・玉延亭主などと号した。長州(江蘇省蘇州)の人。明の宣徳十年(1435)に生まれ、弘治十七年(1504)に歿した。成化八年(1472)進士第一に挙げられ、翰林院修撰を授かり、礼部尚書に進んだ。歿後、太子少保を追贈され、文定と謚された。沈周、文徴明らと親交し、著に『匏翁家蔵集』がある。
明初、三宋二沈の書が風靡するなかで、宋人の書を志向して名のあった者には、黄庭堅を倣った沈周や米芾を宗とした徐有貞などがあり、呉寛もまた蘇軾を学びよくその書法を会得した。本巻は書写された時期により表現の差異が若干認められるが、その書は蘇軾の行書に酷似して右上がりで欹斜に構え、しかもより放縦な運筆となっている。首引に文彭の隷書の題「筠窗雅玩」があり、巻後に文彰、徐顕卿の跋がある。出所:「上海博物館展」

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