考古用語辞典 A-Words

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「八徴耄念之宝」印  2008年02月14(木)更新

「八徴耄念之宝」印

【和:「はっちょうぼうねんのほう」いん
【中:Ba zhi mao nian zhi bao yin
明・清|金銀・玉器>「八徴耄念之宝」印

乾隆期
四方12.8cm 通高11cm 鈕高5.5cm
青玉
 「古稀天子之宝」と「八徴耄念之宝」は共に乾隆帝の印章で、「古稀天子之宝」印は帝の七十歳、「八徴耄念之宝」は八十歳の誕生日に製作された。
一七八〇年、乾隆帝七十歳の誕生日にあたって、大臣彭元瑞は唐詩の一節「人生七十年古来稀なり」をとって皇帝への祝詞の中に加えた。乾隆帝はこれを殊のほか喜び、すぐに命じて印章に刻ませ、また別に「古稀説」の一文を著してその印章の四方に彫刻させた。十年後、八十歳の誕生日には「八徴耄念之宝」印を作らせ、同時に「八徴耄念之宝記」をしるして印章の四方に刻ませた。宝記の中で乾隆帝は、自分こそが中国歴代の皇帝のうちでもっとも永く治世にあたり、年齢も最高で、功績も最大であった未曾有の天子である、と記している。
ふたつの印章は青白色をした玉製で、篆書体朱文の印面である。蘇州の工匠の手になる精細な印章である。紫檀木で作られた印匣の蓋部分はわきたつ波と瑞芸の中に双龍が宝珠に戯れる図を彫刻し、周囲を雷文でかこむ。匣の身部分は菊と蓮弁文で飾っている。匣の四面にも宝記が刻まれている。清代内廷の造弁処の製作である。出所:北京「故宮博物院展・紫禁城の宮廷芸術」1985-85

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