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筆 2008年06月27日(金)更新
筆の誕生と応用は、五、六千年前の原始社会に遡ることができる。殷商時代の甲骨文も毛筆の跡を刻んだもので、のちに奏の蒙恬が秋の兎の毛で筆をつくり品質が改善された。その後、歴代王朝は、主に兎毫筆を愛用してきたが、機敏な筆の運びを要求される楷書、行書、草書が現れると、幾種類かの毛をまぜて用いた兼毫筆が登場し、鶏や雉の羽毛、羊・豚の毛、髪の毛、髭、茅などが使われた。
古代、筆の生産地として初登場したのは安微の宣州で、元、明、清代になると、中心地は呉興(浙江)に移り、馮応科、張進中らの名匠が現れた。張進中の筆が宮廷に納められるようになって湖筆の名声は大いに高まり、宣筆にとってかわって全国のトップに立った。明初期の杭州の張文貴も名を馳せ、彼の「御筆」は宮廷で大いに気に入られた。
当時は、蘭花式、竹笋式、瓢箪式の鋒形が流行し、筆管には、檀木、斑竹、象牙、玉、磁、漆の管材に龍や鳳凰、人物、花鳥を描いたり彫刻したものや描金、象嵌などの工芸技術を用いた宮廷御用筆も出現し、筆は実用と鑑賞を兼ねそなえるものへと発展した。出所:『北京博物院・清朝宮廷文化展』
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