満文什錦墨     2008年07月01日（火）更新

和素恭進
一式十笏
清 康熙年間
北京故宮博物院蔵
 　十笏が黒漆の描金盒におさめられ、墨の表に「五嶽四瀆」、「王者得此寶 能令外國歸服」、「天老對庭」、「龍鳳呈祥」、「綸閣」、「萬年枝」、「王者得此寶 則五穀豊稔」、「天府御香」、「八古祥」、「受命咸宜百禄是何」の題字が、漢字でそれぞれ青や金で填金され、また題辞に応じた、あるいは関連した図案が描かれている。裏はいずれも満州文字で「和素献呈」と題している。和素は清初期の人、姓は完顔氏、字は存斎、内務府満州鑲黄旗の人で、満族の学者である。
形は舌形、円形、長方形で、各墨が別々に錦盒に入れられ、漆盒内で交叉して並べられている。墨質のすぐれたもので、清の庚熙帝時代から伝わっている満文款の墨は珍しく、進呈墨の中でも少ない。
1.王者得此寶則五穀豊稔墨 長5.7cm 幅1.9cm 厚0.8cm
2.受命咸宜百禄是何墨 長8.2cm 幅4.1cm 厚0.9cm
3.八吉祥墨 径4.2cm 厚0.8cm
4.天府御香墨  長1O.1cm 幅2.5cm 厚1.3cm
5.五嶽四瀆墨 径3.2cm 厚0.7cm
6.王者得此寶能令外國歸服墨 長7.9cm 幅3.2cm 厚0.9cm
7.萬年枝墨 長8.2cm 幅2.9cm 厚0.9cm
8.天老對庭墨 長11.4cm 幅3.3cm 厚0.9cm
9.綸閣墨 長10.2cm 幅2.9cm 厚0.9cm
10.龍鳳呈祥墨 径4.6cm 厚0.9cm。出所：『北京博物院・清朝宮廷文化展』