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唐白磁・黒釉 2008年07月12日(土)更新
【和:とうはくじ・こくゆう】 |
【中:Tang bai ci・Hei you】 |
基本用語|陶磁器>唐白磁・黒釉
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白磁とは、鉄分などの不純物をほとんど含まない白色の素地に透明釉をかけ、高温で焼成した白色の磁器をいう。北朝時代末の6世紀後半に、華北地方において完成された。隋時代の墓からは、成熟した段階の見事な白磁が発見されている。唐時代に入ると、白磁の作風はめざましく洗練されてゆき、7世紀後半には1つのピークに到達している。国際色豊かな唐時代の貴族文化を反映して、鳳首瓶や龍耳瓶のような西方起源の器形が多く見られ、異国趣味あふれる文様装飾が多用されている。器形は張りのある曲線で構成され、豊かな量感をそなえており、堂々とした威厳と生気に満ちている。貼花文のような付加的な装飾はしだいに減少し、器形の美しさ、白い釉膚の美しさが強調されるようになった。安史の乱(755~763年)を境として、唐時代後半になると、白磁の様相は一変し、実用性に富んだ、機能的な器皿が量産され、日用の器として普及していった。なかでも、邢州窯産の白磁碗は名高い。
一方、黒釉は鉄分を多量に含む鉄釉の一種で、黒く発色したものをいう。東晋時代の4世紀頃、現在の浙江省を中心とする地域で生産が本格化した。華北地方では、北朝時代の墓からの出土例が確認されている。隋、唐時代には現在の河南省地方で生産されている。出所:『遣唐使と唐の美術』
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