考古用語辞典 A-Words

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金銀象嵌屏風台座「鹿を食う虎」  2008年08月25日(月)更新

金銀象嵌屏風台座「鹿を食う虎」
【和:きんぎんぞうがんびょうぶだいざ
【中:Jin yin xiang qian ping feng tai zuo
春秋戦国|青銅器>金銀象嵌屏風台座「鹿を食う虎」

青銅 
高21.9 長51 重26.6kg
1977年中山王(興+昔)墓出土
  障蔽用具。斑文鮮やかな猛虎はぴんと延ばした尾の先を巻き,強靭な体を弓なりに曲げ,鋭い爪で小鹿を掴む。小鹿は虎の大きい口の中でいたずらにもがき,僅かに開いた口もとから悲鳴を上げているようだ。強弱をことさらに対比した格闘シーンがいきいきと現出する。虎の盛り上がる筋骨,獰猛,敏捷でたくましい肢体に対し,小鹿の弱々しくほっそりとした姿,そして双方の体に象嵌された斑文,どれもが手がこんで真に追っている。虎の前足は鹿を掴んで宙に浮いているため,器体のパランスは鹿の足で保たれており,趣向が凝らされていて, しかも自然である。戦国時代の芸術品の中でも傑作に数え上げられよう。
これは,次の「犀」や「牛」とセットで出土した。虎の背の前後には長方形の獣面文のついた銎(差込日)があり,中には木の枘が残っていた。双方の銎を結ぶ線は鈍角に交わる。三つの台座を合わせるとちょうど上から見て曲尺形の屏風の台座となる。昔,官僚は蓆を敷いて帳の中に坐る際, しばしば背後に屏風を立てた。屏風を用いる時は二枚の屏扇を台座差込口中の枘に挿し, 使わぬ時は取り外せた。この台座は一般の青銅より比重が大きく,中に重金属が注入されていると考えられる。こうすれば屏風が倒れにくく安定する。出所:「中山王国文物展」-中国戦国時代の雄 

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