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仏伝図断片(別離・捜索) 2008年09月30日(火)更新
【和:ぶつでんずだんぺん】 |
【中:Fo zhuan tu duan pian】 |
隋・唐・五代|彫刻・書画>仏伝図断片(別離・捜索) |
絹本着色
上部 縦18.5 横19.0
下部 縦14.0 横19.0
盛唐
大英博物館
仏陀の生涯を描いた仏伝図の幡であり、敦煌の幡の中でも重要な作品群の一つである。当初はおそらく連続する四場面が描かれていたと考えられるが、
現存するのは三場面であり、悉達多(シッグルダ)太子が父の王宮を出てからの物語が簡略に表されている。第一の場面には、太子と馬丁のチャンダカ、愛馬カンタカとの悲しい別れの光景、第二の場面には、谷を下る馬丁(下部欠)と、岩棚でそれを見下ろす太子とが表されている。第二の場面では、父の浄飯王が造わした五人の使者が、太子を探している。この場面の下部には風景が続き、もと第四の場面が描かれていたことを示している。山々の稜線を活用して、それぞれの場面を区切るといった構成は、浄土図の縁辺部の表現に類似している。
ここにみられる美しい花をつけた樹木や、群像の・表現は、唐時代の画家達が愛好したものである。特に岩山などに明るい色を用いる配色は、七世紀後半から八世紀初めにかけて唐の宮廷で活躍した李思訓とその子昭道に源を発する、いわゆる青緑山水の系譜のものである。出所:『砂漠の美術館-永遠なる敦煌』中国敦煌研究院設立50周年記念
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