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熙園 2008年12月22日更新
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明の初期の漢王府の花園。漢王・朱高熙の名前の「熙」をとって名付けられた。現在、南京中国近代史遺跡博物館の重要な観光スポット、展示区となっており、典型的な江南庭園で、敷地面積は約1.4万㎡。景物を遮るなどの手法が使われていることから、見学のコース用の小道が山がりくねり、奥深くまで通じ、静寂そのもので、小さな庭園が広く見えるように工夫が凝らされている。
園内の山石、建物、池の配置が巧妙で、草花、竹、木、池で泳いでいる魚から主人の風趣をうかがうことができる。石舫(石船)、夕佳楼、孫中山臨時大統領事務所、喜上眉梢榭、方勝、漪瀾閣など多くの古跡がいまでも残つている。
○石舫
清の乾隆11年(1746年)、両江(江蘇省・安徽省・江西省)総督の尹継善が乾隆帝の南部巡幸を迎えるために建造した石船。江南の飾り船のような形をし、船の下部は青石で、船室は木造り、長さ14.50m、船首の幅4.63m、後部の幅4.56m、高さ2.77m。
木彫りが立派で、門上の横木にコウモリ、梅鹿、ヤマネコの模様が彫られているが、これらは福、禄、寿の意味を表している。このほかにボタン、オモト、ツルがあるが、これらは長寿、富貴の意味を表している。石舫の柱には2つの木彫りの獅子の彩色像があり、その額に王の字が刻まれている。乾隆帝、洪秀全、孫中山がかつてここで憩いをとったと伝えられている。
乾隆帝はこの石舫に「不係舟」と名を賜った。乾隆帝は官吏に平和なときでもつねに困難や危険に備えるよう求め、そうすれば政権は磐石のように安定すると考えた。
○夕佳楼
石舫の西に3方から水に囲まれた夕佳楼と呼ばれる小楼がある。夕暮れに庭園の景色を観賞するのにいい場所で、夕日が美しく見えるころ、夕佳楼に登ると、静かな水をたたえた池が見え、亭、台、閣、榭が金色に輝き、池に映る倒影も金色に輝いている。
夕佳楼の三面に「呉王靠」という欄干と長椅子があり、呉王の殿の裏の花園に使われたため、「呉王靠」と名づけられた。また古代の美人画の中に欄干に寄って魚を観る美人がよく描かれていることから、民間では「美人靠」ともいわれている。
○孫中山臨時大統領事務所
夕住楼の裏側にある西洋式の建物。清の末期に両江総督の端方が外国を視察して帰国後に建てた花庁(花園に面した建物)で、継任者の最後の両江総督の張人俊が完工させた。
高さlmの基石の上に建てられ、南側に東西を貫く回廊があり、回廊外の上部はアーチ形で、下は鋳鉄手すりがついている。入口のところに「抱廈」があり、回廊から2mほど突き出ている。東、西、南の3面にアーチ形の門がある。抱廈の屋根に西洋式の山の花模様の彫刻がある。壁は薄黄色で、窓が大きく、屋根は西洋式の赤い瓦で覆われ、とりわけ人目を引き、典型的なフランス・ルネッサンス時期の建築風格を見せている。
○喜上眉梢榭
夕佳楼の向かいにある榭(水亭)で、三方は水に臨み、周りの窓は開いている。明け方に朝日を観賞し、朝の読書をするのにもってこいのところである。屋根に梅の花が咲き、枝に2羽のカササギが立っている模様の木彫りがある。人びとはこれを「カササギが枝に登る」あるいは「喜上眉梢」といい、
この榭は喜上眉(中国語では眉と梅と同音)梢榭と呼ばれている。
○方勝亭
「鴛鴦亭」とも呼ばれている。1亭2屋根で、屋根と土台は2つのひし形を呈し、 一部分が重なっている。昔はこのようなひし形を「方勝形」といつていた。方勝は四角形の「彩勝」で、古代の婦人の髪の飾り物を指し、2つのひし形が重なっていることは夫婦が心を合わせることを示している。方勝は一種のめでたい図形である。ここにある方勝亭は景物を隔てる役割を果たしており、亭の中に立つと、東に山の景色が望め、西に湖の景色を見ることができる。
○漪瀾閣
「不係舟」という建物に面して建てられている。閣は一般にニ階建てであり、水辺、台の上、山の上に建てられているのも「閣」と称される。漪瀾閣は水の中に建てられたベラング付きの建物で、四方から水に取り囲まれている。前部にベランダがあり、石欄干に囲まれ、欄干の上に10余の可愛いらしい小獅子が彫られてあり、ベランダの両側に単孔石アーチ橋があり、両岸に通じている。瀾閣閣の正面は屏風式の扉で、扉の上に瓶、鼎の図案が彫られている。これは「平等」の意味を示している。柱の上に金獅模様の彫刻がある。
中華民国初期、孫中山は毎日住まいと事務室の間を行き来するとき、必ずここを通った。時にはここで仕事をしたり、憩いをとったりしたことから、「中山堂」と呼ばれるようになった。
□観光サービス
交通:遊1、遊2、29、31、44、65、95路のバスを利用。
電話:8625-84578788
開放時間:07:30~18:00出所:中国の庭園
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