豆彩雲龍文壺　2009年1月1日更新

「天」字銘
景徳鎮窯
明時代・成化（1465～87）
高さ：9.9cm
口部がまっすぐに立ち上がり、胴は肩が丸く張り、裾に向かってわずかにすぼまる小壺。きめの細かいに質の磁胎に、なめらかな高火度透明釉がかかるこの壼は、青花で文様の輪郭と細部を細い線で描き、透明釉をかけて高火度焼成した後、赤、緑、黄の透明度の高い上絵具を輪郭の中に塗り、再び低火度で焼成する豆彩（闘彩〉の手法が用いられている。この手法は15世紀初めにあらわれたとされている。口部に黄色の線をひき、肩と裾部に鮮やかな紅彩で複合蓮弁文がめぐり、その間に主文様として緑彩の霊芝雲の間を飛翔する二足三爪で翼をつけた龍二体が青花で描かれている。底裏には青花で「天」の一字銘が記されているが、この銘は成化年間の一部の作品にしかみられない。類例は景徳鎮御器廠址の成化期とされる堆積層から発見されている。出所：中国陶磁の至宝-デイヴィッド・コレクション
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