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デルフイの遺跡(ギリシア世界遺産) 2009年5月10日更新
【和:デルフイのいせき】 |
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デルフィは、ギリシア中部のパルナッソス山の南麓にあった都市国家。デルフィを有名にしたのは「神託」である。神託とは、神のお告げのことで、古代ギリシアで、個人はもとより国家の大事を決定するのにも重要視された。特に、太陽神アポロンを祀るデルフィの神殿で授かる神託は、最も霊験あらたかとされており、紀元前6世紀には全世界にその名声をとどろかせ、異民族の王もこれを求めたほどで、国家の命運すら左右していた。
現在、数本の柱と土台だけが残っているアポロン神殿は紀元前330年頃のもの。長さ60m、幅23mの広さで、38本のドーリア式列柱に囲まれていた。内室にはアポロン像が置かれ、前室の地下聖堂の「オンファロス」という鐘形の大理石の上で、巫女による神託が行われていたらしい。オンファロスは「大地のへそ」を意味する。世界は平らな円盤状であると信じられていた。人びとはデルフィこそ、その円盤すなわち世界の中心(へそ)であると考えていたのである。その「大地のへそ」なる石は、デルフィ博物館に展示されている。
遺跡は神殿だけではない。聖域は東西1300m、南北1500mに及び、当時の参拝と同じ順路で見学できる。参道の両側には、多くの都市国家が献じた宝庫や奉納記念碑、祭壇などが並ぶ。また、5000人を収容する劇場跡や競技場跡もある。岩山の斜面の崖をテラス状にしてつくられたこの聖域は、眼下にオリーブの谷、雲か靄があたりを包み、なんとも神秘的に感じられる空間である。出所:世界遺産の旅
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