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五彩一猿双鹿文盤 2009年5月22日更新
【和:ごさいいちえんそうろくもんばん】 |
【中:Wu cai yi yuan shuang lu wen pan】 |
明・清|陶磁器|>五彩一猿双鹿文盤 |
明時代(17世紀)
高8.8cm 径38.6cm
明末の景徳鎮窯は衰退したとされるが、いわゆる民窯は輸出磁器に活路をみいだし、新しい青花、五彩磁器をさかんにつくりだし、魅力ある作品を多くつくりだした。呉須赤絵などがそれであり、日本の茶方による注文生産も多くつくっていることが伝世品によって知られる。
この五彩の盤はいわゆる呉須赤絵といわれるタイプであり、ヨーロッパではスワトウ・ウェアーと呼ばれ、明末の中国の輸出磁器の代表的なものである。官窯の規制にとらわれない自由闊達な画風は民窯ならではの大らかさと力づよさを感じさせるものである。見込みには雌雄の一対の鹿と、牡丹の枝に遊ぶ猿の図をのびのびと描き、まわりには牡丹の花木をいっぱいに散らせている。牡丹の葉は緑彩を散らせているが、絵つけは奔放であり、逆にそれが動きを感じさせてくれるのは楽しい構図である。まわりの菱形の赤玉の中には金彩で花図が描かれているが、今は擦れて金彩は剥落している。静幕堂にはこうした、いわゆる呉須赤絵が数多く伝世しているが、その中でも、この盤は構図の面白さでは群を抜いている。出所:中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
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