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折觥 2009年8月16日更新
一級文物
西周時代(B.C.1027年~B.C.770年)
青銅
全高28.7cm・全長38cm・腹深12.5cm・重量6.7kg
陝西省扶風県荘白村出土(1976年)
周原博物館蔵
(岐山周原文物管理所と扶風周原文物管理所が合併し周原博物館となった。)
觥は正式には兕觥(じこう)という中国古代の酒器である。『詩経』巻耳には「我、姑く彼の兕觥に酌まん」とある。器体は、足、腹、把手(鋬)、蓋、注口(流)の各部に分けられる。
主に商代と西周前期に見られる器形である。 折觥は、西周王朝の史官折が作ったものである。方形の蓋の先端は羊の首となり、曲った角と丸く脹らむ大きな目、剥き出した牙、大きな鼻がある。後端部は獣面になり、大きな目と横一文字に開いた口、眉は夔龍紋(きりりゅうもん)になっている。蓋の背中央部には形の異なる二つの獣首が並び、両側を一対の顧首巻尾の夔龍が飾っている。
身の先端上部は注ぎ口となり、下部は長方形を呈している。方形各面の中線と四隅には透し彫りの稜飾があり、どっしりと落ちついた印象を与えている。紋様の主なものは、二匹の夔龍が組み合わされる饕餮紋である。圈足は顧首の夔龍紋で長い尾がうねっている。把手は三種の動物が彫り出されている。上は獣首、中央に飛び立とうとする鷙鳥、下方は象の鼻であり、非常にバランスがとれ、これだけで十分に精巧な芸術品となっている。蓋と身には40字の同文の銘があり、作器の事情が述べられている。銘文によれば、王は史官作冊の折に相候を賜わり、望土を贈った。並びに青銅と奴隷を賜わった。折はこの事を記念し、亡父をしのぶためにこの器を作ったとある。出所:中国陝西省宝鶏市周原文物展
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