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父甲・父丁卣 2009年9月10日更新
【和:ふこう・ふていゆう】 |
【中:Fu jia・Fu ding you】 |
殷・周時代|青銅器|>父甲・父丁卣 |
(父甲と父丁のための卣)
殷末周初
通提梁高 33.5cm 通蓋鈕高 30.2cm
1974年 喀喇沁左翼蒙古族自治県山湾子村窖蔵坑出土
山湾子村出土器であることは誤りないのだが、蓋の内底には「父丁」、器の内底には、「父甲」という、図象銘・作器対象の両方がいずれも異なった銘を持っている。このような蓋器異銘の例は、伝世器(出土記録を伴なわない遺物)のうちには数例存するが、出土品中ではおそらく当器のみと思われる孤例である。本来別ものであった器と蓋が何らかの事情で組み合わされて、当代において使用されることもありえたことを示している稀有の実例というべきであろう。蓋は2列の圏帯紋の間に饕餮紋を配しているが、器体は口縁下と圏足部に二帯の弦文をもつのみで、その点からも、本来は別器であったことがわかる。提梁の犠首は西周期に入ってからの作風と考えられる。蓋は殷代後期、器は西周初期に製作された可能性が大である。出所:中国の器展ー青銅と陶器
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