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七宝雲龍文有蓋壷 2009年12月26日更新
【和:しっぽううんりゅうもんゆうがいこ】 |
【中:Qi bao yun long wen you gai hu】 |
明・清|陶磁器|>七宝雲龍文有蓋壷 |
「大明宣徳年製」銘 一口
高64.0 口径32.5
明時代 宣徳年間(1426~35)
Cloisonne jar and cover with dragon and cloud design.
大英博物館蔵
金属の酸化物を発色剤として添加したガラス質の釉薬を,銅製などの器胎に焼ききつけたものが七宝てあり,中国ではこれを琺瑯と呼んている。この技法はすでに唐時代に行われているが,最も流行したのは同時代にはいってからで、ことに景泰年間(1450~1456)これの優品を産み出した時期として知られている。その様子は以後,七宝のことを景泰藍と称したことからもよく察せられるであろう。
肩を思い切り強く張らせた蓋付きのこの壷は観る者を,先ずその大きさで圧倒してしまう。蓮弁文のある鈕をもつ蓋,そして身には五爪の龍と霊芝雲を大きくあらわし,頸部と胴の下方に霊芝雲,蕉葉風の文様をそれぞれ繞らしているが,ここで注目されるのは黄色であらわされた龍である。明時代では,五爪の黄龍は皇帝を象徴したものとして扱われ, しかも,この作品に「大明宣徳年製」と「御用 監造]の銘があることから,この壺は明らかに宣徳期に御器として制作されたものであることがわかる。そのことは,龍が同時期の官製の陶磁器や漆器などのそれとほぼ同様の姿で表現されていることからもうなずけるところであり,本品は器形・文様などともに力強さをいっぱいに示した明初の琺瑯器中の名品といえよう。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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