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歩兵俑 2010年3月14日更新
土製、加彩
高48.5-49.1
1965年、陝西省咸陽市楊家湾出土
前漢時代・前2世紀
Painted Pottery lnfantry Figures
2枚の白い服の上に、赤か白の戦袍をまとい、さらに黒塗りの鎧で身を固める。額から回した赤い帯で髪を結び、その上に冠が載る。団子鼻に丸顔の頭部は、大きいグループの騎兵俑(N0.36)と共通している。すね以下は脚絆で絞りこみ、草履を履く。
左手に盾をもつ歩兵俑も見られる(図1-4)。左右両側に2箇所ずつ抉りが入り、上部に突起のある特徴的な盾である。これと同形の漆塗りの盾が、湖北省随州市曽侯乙墓や同省の江陵市李家台4号墓など戦国時代の楚墓から出土している。これを楚系の盾とするならば、前漢王朝の初期に楚系の盾をもつ歩兵部隊が存在していたことになる。
歩兵俑の右手には本来武器があったようである。その種類の特定まではできないが、赤い戦袍の俑(図1-7)は掌が若干開く(図ー8のみ例外)。一方で黒い戦袍の歩兵は右手を握っている。前者は幅のある武器を、後者は細めの武器をもっていたのであろう。このほか、赤い戦袍の歩兵は矢を容れる靫を背負うが(5)、戦袍が白いと靫がない(図ー9)。戦袍の色の差は、装備の違いとも関連していたに違いない。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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