考古用語辞典 A-Words

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弥勅如来交脚坐像・両脇侍立像 2009年1月20日更新

弥勅如来交脚坐像・両脇侍立像
【和:みろくにょらいこうきゃくざぞう・りょうきょうじりゅうぞう
【中:Mi le ru lai jiao jiao zuo xiang・Liang xie shi li xiang
晋・南北朝|彫刻・書画|>弥勅如来交脚坐像・両脇侍立像

1992年陝西省西安市収集
砂岩、浮彫
高105.0、幅53.0、奥行24.0
北魏 六世紀初
陝西・西安碑林博物館
胸前で両手を重ねて両足を交差させて坐る如来の両脇に、合掌して立つ音薩と頭を振り向ける獅子とが左右対称に表現される。大ぶりの光背には、頭光部に七体、身光部に四体の化仏が表わされ、上方には比丘形の胸像五体も見え、外周に火焔文がめぐる。下端前面の香炉両脇に立つ男女の供養者像は、銘文にある二人の発願者(劉保生と王媚姜)の姿に見立てられたものかもしれない。密に連なった衣文の表現には、地域的な作風が示されるとともに、景明・正始年間(五〇〇~五〇八年)の青銅仏とも近似する要素がある。おそらく四面仏像龕に続く時期の制作と思われるが、ふくよかな顔形や力強い獅子の表現には、なお古様が温存されている。鋭く的確な彫技に裏付けられた端正な仕上りからは、工人の練達した技量のほどがうかがわれよう。
銘文によれば、上記二名の者が、亡き娘のために造立した弥効像であることがわかる。弥勒は、釈迦の入滅後、五六億七千万年の後に仏(如来)となることが約束された未来仏で、それまでは、兜率夫にあって修行に励む菩薩とされる。そのため、造像に際しては、通常、様々な装飾を伴った菩薩形とされるが、未来の姿を想定して、如来形に表現されることもままある。
【銘文】「清信士劉保生/清信士王媚姜/為亡女英洛敬/造石弥勤像/一區并有奉上」台座正面刻銘)出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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