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八卦文亀形盒 2009年1月30日更新
【和:はっかもんかめがたごう】 |
【中:Ba gua wen gui xing he】 |
隋・唐・五代|金銀・玉器|>八卦文亀形盒 |
1990年 山西省繁峙県金山鋪郷出土
銀、鍛造・鍍金
高18.5、長17.0、幅11.0
唐 八~九世紀
山西・忻州地区博物館
八卦文亀形盒、首をひねって上方へ伸ばし、天を仰ぐ姿の亀がかたどられた、珍しい形の盒。
蓋が甲羅にあたり、亀甲文を浮き出させた中に、細粒の魚々子を地として八卦文を表現し、首には鱗状の文様をびっしりと刻み、頭部は、小点を連ねた小さな円形文を多数散らして、装飾としている。頭の先端にある鼻と口には小孔が開けられ、中空の内部とつながっている。高の付け根には、菱形の花弁状の刻文が連続する帯状の飾りがめぐり、蓋の下端にも、それと同様の文様帯がめぐる。
身は、側面から底にかけて四方を割り貫き、別造の四足をそこに溶接したものである。尻尾も同様に溶接になる。底には、縦方向に太めの凹溝が一条つけられ、側面外周と、底裏から側面にかけての前後二個所に、それぞれ二条一組の凹線がほどこされる。足と尻尾には、首と同様の鱗文を表わし、体表に、小点による円文を散らしている。
削彫などによる整形法は、やや粗放にながれるものの、頭部や足、尻尾の表現には、抽象化されながらも生動感があり、また、魚々子は、まばらながら整列し、各部の文様も級密に表現されることなど、地域的な作風の中にも、工人の真摯な制作態度がうかがわれる。身の内面にのみ、黒色の物質が塗布されているのは、そこに容れた内容物と関係するものかもしれない。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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