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牛車 2009年1月31日更新
一九八七年 山西省翼城県収集
青銅、鋳造
<牛>高15.0、長23.0、幅12.5
<車>高23.0、長36.5、幅12.5
唐 八~九世紀
山西・山西省博物館
青銅製の年中の模型で、唐時代(六一八~九〇七年)の遺例としては稀少の一点である。牛車は、漢時代(前二〇六~後二二〇年)頃には、貴人の乗り物として広く用いられたが、馬時代には、馬が普及したことにより、使用される機会が減少したようである。本品は、大きさの比率から見ると、 一人乗り用で、牛の緩慢な歩みを考慮すれば、婦人あるいは小児用とみなされようか。
首を左に向けて開口した牛の首に横木がわたされ、それが車の引本につながっている。中は、前後に屋根が張り出し、後方には扉が設けられ、草輪も実際の様を写して回転する仕組みとなっている。
牛の顔貌をはじめ、肢体の肉付きや蹄のあり様など、大略が的確にとらえられ、各部の仕上げも丁寧になされた、上質の出来映えをみせる。
地金は黄色をしているが、車の後方の向って右扉には、人物図らしきものが見え、また、表面に漆のような黒色の物質が塗られ、顔料とおぼしい痕跡もあることなどからすると、当初は全面に彩色がほどこされていたようである。
出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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