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騎馬狩猟男子 2009年2月1日更新

騎馬狩猟男子
【和:きばしゅりゅうだんし
【中:Qi ma shou lie nan zi
隋・唐・五代|陶磁器|>騎馬狩猟男子

一九六〇年 陝西省乾県永泰公主墓(神龍二年<七〇六>)出土
灰陶、加彩
高30.7、長20.7、幅12.6
唐 八世紀初
陝西・陝西歴史博物館
唐時代(六一八~九〇七年)前半期には、皇帝をはじめとする貴族の間で、犬や豹、鷹などをともない、狩猟を行うことがとくに盛んであった。狩猟の情景の実際は、騎馬狩猟人物騎射男子などの俑や墓中の壁画からも察することができる。本品も、そうした狩猟の一齣を表現した俑の一例であるが、これが副葬されていた墓の主が皇女であることは興味深い。
左方に首を向けて立つ馬の背に、上体を左後方へねじり、右手を振り上げ、左手を猟犬(あるいは豹)の後頭部に添えた胡人が坐る。猟犬は、馬の尻にしがみつき、振り落とされないよう、筋骨隆々とした運しい主人に、哀願しているかのようにも見える。馬のたてがみや尾が短いのは、狩猟用の種であることを示していよう。黒みがかった灰陶で成形され、白土が塗られた上に肌色や朱色などの彩色がほどこされている。
人物、馬、猟犬とも、表情は活き活きとし、均整のとれた肢体には躍動感があふれ、庸時代盛期の写実的な作風の神髄が具現された佳品といえよう。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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