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臨王羲之尺牘 2009年3月8日更新

臨王羲之尺牘
【和:りんおうぎしせきとく
【中:Lin wang xi zhi chi du
彫刻・書画|>臨王羲之尺牘

藤原行成
一巻
彩箋墨書
縦二四・○
[第十五紙―第二十一紙]長261.0
平安時代・十二世紀
「秋萩帖」の名で広く知られる本巻は、中国から将来された『淮南子』(淮南鴻烈兵略間詰第廿)を書写した紙背を利用して、和歌を書写し、その後に王羲之(三〇三―三六一)の尺牘十一通の臨書を収める書巻である。ただし冒頭の和歌二首分の裏に『淮南子』は書写されていない。すなわち現状の表面には①第一紙に和歌二首が書かれ、②第二紙以下に和歌四十六首が続き、③巻末に王羲之の尺牘の臨書を収めている。そして裏面の②③に相当する部分に『淮南子』が書写されているのである。第一首の和歌が「あきはぎの」で始まるためにこの帖名がある。③の巻末には、都合十一種の王羲之の尺牘を臨書している。その中の第八通は、『淳化法 帖』巻七の「得丹楊書帖」、第九通は「東書堂帖』所収、第十一通は『翰香館法書』巻四所収になるもので、第十連は『宣和書譜」を十五に記載する「高枕帖」に相当すると考えられている。これら以外の尺牘は、歴代の著録や法帖にみられない。正倉院の「東大寺献物帳」には、奈良時代に中国から将来された種々の搨摸本が記載されている。書写を藤原行成(九七二―一〇二七)とする信憑性はともかく、この臨書もそうした搨摸本に基づくものなのであろう。中国にもみられない王羲之書跡の資料として、きわめて貴重なものである。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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